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2008年8月19日 (火)

アニメソングはブラジルでも人気

08083105少し前に紹介した連載は
まだ続いている様ですが・・・

今を生きる+A(2008年8月 2日)
Anime Friends 2008 JAM Project IN Brazil


我らが同志の名前がもっと前面に出たweb記事を発見

『アニソン』は世界を救う

 日本ブラジル交流年にあたる2008年の7月、南半球のブラジル・サンパウロ市は、冬なのに、熱く燃えていた。熱さの中心は、日本から歌手を招いてのアニメ・特撮ソングのライブイベント「アニメフレンズ」。南米中からファンが集まるというその人気を体感すべく、現地に飛んだ。
( 読売新聞文化部 鈴木美潮/撮影 仁尾帯刀

 サンパウロ市、午後9時。
 競技場ほどの広さのライブ会場は、2時間遅れのスタートにもかかわらず、7000人を超える客で埋め尽くされていた。会場の周りには長距離バスが数十台。南米各地からバスを仕立てて、ファンが集結しているのだ。コスプレやキャラクターTシャツ姿の客も少なくない。
 ライブの開始と同時に、ステージに合わせて大合唱が始まった。「電撃戦隊チェンジマン」も「爆竜戦隊アバレンジャー」も「ONE PIECE」も「ドラゴンボールZ」も「聖闘士星矢(セイントセイヤ)」も、ブラジル人客の口から出てくる歌詞は、日本で聞くのと同じ日本語だ。
 「アニメフレンズ」はブラジルでの日本のアニメ・特撮人気を背景に、現地のイベント会社「YAMATO」が2003年から毎夏実施しているイベント。日本からアニソン歌手を招いてのライブが最大の目玉で、今回は、影山ヒロノブをリーダーとする「JAM(ジャパン・アニメーションソング・メーカーズ)Project」が招かれた。
 JAMは、「パワフルでスピリットにあふれたアニメソングの継承」を旗印に活動を続けるアニソン歌手のユニットで、レギュラーメンバーは影山のほか、遠藤正明、きただにひろし、奥井雅美、福山芳樹。ほかに、ブラジル人メンバーのヒカルド・クルーズを擁し、今年は世界各国でライブを行っている。7月18日から20日まで3夜にわたるライブでは、約2万人が彼らの歌に酔いしれ、サイン会に長蛇の列を作った。

聴くとモチベーションが高まる

 いったいアニソンの何が、ブラジルの若者をひきつけるのか。
 「日本のアニソンが好きですか?」と尋ねたところ、日本語で「アッタリマエデスヨ」と返してきたのはロレーナ・ケリー・デ・アブレウ・モウラ(17)。6時間かけてバスでやってきた。「一番好きなのはエンドウ様の歌うアバレンジャー。ブラジルとは違うカルチャーを感じられるところが魅力」という。
 「地球の反対側から来てくれるとは夢にも思わなかった」と感激のあまり泣き出したのは、カミーレ・メレレス(23)。影山のファンという。「アニソンを聴くと、元気が出る。モチベーションが高まり、頑張ろうという気持ちになる」と熱く語る。シモーネ・クリスティナ・クリソストモ・ペレイラ(34)も「歌詞の内容が私たちの現実の生活にマッチしている。考えさせられることが多い」と口をそろえる。
 現地のサブカルチャー事情に詳しい「実業のブラジル社」社長の永田翼(62)によると、ブラジルでは1970年代から日本の漫画研究が盛んになり、次第に人気が一般に拡大。そこに、80年代後半から繰り返し放送されたチェンジマンなどの特撮や90年代の聖闘士星矢などのアニメが火を付けたということらしい。
 「日本アニメの無国籍性と、アメリカンコミックスと比べて、主人公がマッチョでなく優しい。悩みながら成長していくところが共感を呼んだのではないか」と永田は分析する。
 現在、同市内で視聴できる日本のアニメは、「遊☆戯☆王」や「NARUTO-ナルト-」など、CATVを含め数十本。ドラマ本体はポルトガル語の吹き替えでも、歌は日本語のオリジナルで放送される。上段にはローマ字で、カラオケビデオのような字幕が出て、下段にはポルトガル語で意味が出るものも多い。だから、視聴者は日本語でアニソンを歌えるのである。

日本の広範な文化へも関心

 こうした日本のアニメや特撮の人気について、日本のポップカルチャーの研究者として知られる元サントス・カトリック大学教授のソニア・ルイテンは、「ブラジルでは子ども向けと大人向けの作品の中間に穴があいている。一方、漫画やアニメの愛好家にはティーンが多い。日本の作品はその層に訴えかけるものが多いので人気がある」と分析する。
 そのうえで、ルイテンは、吹き替えではなく、オリジナル作品を見たいという欲求から、日本語を学ぶ若者が増えていると指摘。「アニメや特撮、漫画は、日本の広範な文化への関心のきっかけとなっている。日本に親近感を持つ若者を増やしている」と話す。
 実際、ライブ会場でも「アニメがきっかけで日本語を勉強している」「アニソンの歌詞を理解したい」という声を多く聞いた。今回が5回目のブラジル訪問となる影山も、「イベントは年々拡大しており、日本語で話しかけてくるファンも増えた」と話す。アニメやアニソンは、日本への理解を深め、日本のイメージをアップする親善大使のような役割を果たしていると言えるのではないか。
 影山は、アニソンを「世界中のみんながハッピーに、元気になれる日本の最高の輸出品」と表現する。
 「日本が輸出しているのは、車や電化製品だけではない。同じアニソンを歌い、感動を分かち合うことで、お互い同じ人間だと、何も変わらないのだと理解し合える。それは素晴らしいことではないか」と。
 アニメや特撮、その主題歌が、単なるエンターテインメントの枠を超え、地球の反対側、気候も文化も言葉も違うブラジルで、政治やビジネスだけでは決して動かせない、人の心を動かす。
 歴史の教科書に載るような大事件ではないかもしれない。しかし、それは、これから日本が、政治や経済を動かしていくうえでも、大きな意味を持つことだと思うが、いかがだろうか。(文中敬称略)

読売ウイークリー 2008年8月31日号

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